はじめに
はんだボイドは疲労寿命の低下を招きますが、その正確な発生メカニズムは知られていません。 私たちは、はんだボイドの主要な発生原因を明らかにするため仮説を立て、主に断面観察からその検証を行いました。 ここでは、その結果を紹介するとともに、他要因で発生したと考えられるはんだボイドについても付記しました。
はんだボイドの主要な発生原因について知りたい場合
1.ペースト溶融時のフラックス残りによるはんだボイド
印刷したソルダペーストの溶融過程を、表面および断面から観察しました。はんだ粉の溶融、凝集時にフラックスが排出されない箇所が残っていることがわかりました。
2.ペーストの充填不足
ビア部にペーストが充填されないとははんだボイドになります。
3.パッド表面処理とはんだボイド
はんだ広がり性の良い Ni/Au 処理でははんだボイドの発生も少ない結果です。
4.リードぬれ不良によるはんだボイド
部品リードのぬれ性の悪さが原因と考えられるははんだボイドです。
3 番、4 番よりはんだぬれ性がはんだボイドの発生に影響すると考えられます。
まとめ
はんだボイド発生理由は複数あるため原因を特定し難いのですが、はんだボイドの大きさや発生位置、空洞かどうか等いくつかの点に着目し、原因を推測しながらはんだボイドを減らすことが必要と考えます。
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